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コラム

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オリジナルアクリル什器を製作するには?発注前に知りたい費用と流れ

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店舗のディスプレイや展示会のブースなどで幅広く活用されるアクリル什器は、商品の魅力を引き立てる重要なアイテムです。手軽に購入できる既製品も多数流通しています。しかし、既製品ではサイズや形状が合わなかったり、デザイン性に欠けたりすることも多く、「オリジナルで製作したい」と考える担当者様も多いのではないでしょうか。
オリジナル製作には、ブランドのコンセプトを正確に立体化できる利点があります。競合他社との視覚的な差別化を図ることも可能です。本記事では、アクリル什器をオリジナルで製作する際に知っておきたい費用の目安、発注から納品までの流れ、業者選定のポイントについて、経営層・意思決定者の視点から分かりやすく解説します。

オリジナルアクリル什器の魅力

アクリルは「プラスチックの女王」とも称されるほど高い透明度(ガラスを凌ぐ約93%の光透過率)と加工性の高さを誇る素材です。オリジナルで什器を特注・製作することには、既製品では得られない多くのメリットがあります。

既製品にはないサイズ・形状を実現できる

店舗の空きスペースや展示棚の寸法は、現場のレイアウトによってそれぞれ異なります。既製品の什器を無理に配置すると、微妙にサイズが合わないこともあるでしょう。しかし、オリジナルで製作すれば、ミリ単位での寸法設計が可能なため、デッドスペースを生むことなく空間にぴったりフィットする什器を製作できます。また、商品の形状に合わせた特殊なカッティングや、曲げ加工を施すことも可能です。化粧品のボトルの形にくり抜いたり、商品パッケージに合わせて丸みを帯びたデザインにしたりと、用途に応じた自由な形状を実現できます。

異素材と組み合わせが可能

アクリルは単体でも美しい素材ですが、木材、スチール、ステンレス、LED照明など、さまざまな異素材と組み合わせることでデザイン性と機能性を大幅に高められます。例えば、アクリルと木材を組み合わせることで、透明感の中に温かみのあるナチュラルな雰囲気を演出できます。オーガニック製品や自然派の食品を展示する際に効果的です。金属パーツやスチールと組み合わせれば、重厚でスタイリッシュな仕上がりになります。さらに、台座部分にLEDライトを内蔵して、アクリルのエッジ部分を光らせるような工夫も人気を集めています。展示場所の環境に合わせて素材を掛け合わせることで、既製品にはない独創的なデザインを生み出せます。

ブランドの世界観を演出できる

オリジナル製作であれば、コーポレートカラーに合わせた特定のアクリル板を使用できます。ブランドロゴを直接印刷するような加工も可能です。ブランドのコンセプトに沿った色合いや質感を細かく指定し、細部までこだわる設計ができます。単なる「置き台」にとどまらず、施設や展示物そのものの価値を引き立て、来訪者に強い印象を残す空間づくりのひとつとして活用できます。

製作にかかる費用目安

オリジナルアクリル什器を製作する際、気になるのはコストの妥当性です。既製品と比較すると割高になる傾向はありますが、仕様の選び方によって金額は大きく変動します。概算として、小型卓上POPで数百円〜3,000円、中型ディスプレイで5,000円〜25,000円、大型フロア什器で30,000円〜100,000円以上が目安となります。

費用を左右する主な要素

製作費用は、主に材料費、加工費、発注ロット数で決まります。
  • 板の厚み(板厚):厚みが増すほど材料費が高くなります。
  • サイズ・使用面積:原板(規格サイズ)からどれだけ効率よくパーツを切り出せるかがコストに影響します。
  • 加工の手間:単純な直線カットに比べ、熱曲げ加工、テーパー加工、接着、研磨、角R加工など工程が増えるほど加工費が上がります。
  • 発注ロット数:アクリル什器は、1点モノ(試作・単品)よりも、ある程度まとまった数量を製作する方が1台あたりの単価を抑えられます。

デザイン費・型代などその他コスト

什器本体の材料費や加工費以外にも、仕様や条件に応じて発生する費用があります。見落としやすい主なコストは以下の通りです。
  • デザイン費・設計費:図面の作成をゼロから依頼する場合に発生します。自社でデータを用意できる場合はカット可能です。
  • 型代(金型・木型):特殊な形状のパーツを量産する際に必要な初期費用です。
  • 印刷費:ロゴの印刷やカッティングシートの貼り付けを希望する場合に加算されます。
  • 梱包費・配送費:完成品を店舗や倉庫へ運ぶ費用です。特にアクリル製品は傷を防ぐ厳重な梱包が必要なため、配送料が高額化しやすくなります。

発注から納品までの流れ

スムーズに什器を製作するためには、全体の手順をあらかじめ把握しておくことが重要です。一般的な製作工程は以下の通りに進みます。納期は仕様の複雑さによって異なります。打ち合わせから納品まで数週間から1ヶ月半程度かかることが一般的です。
ステップ 主な内容
1. お問い合わせ・要件ヒアリング 用途、設置場所、希望納期、予算、数量、サイズ感やデザインイメージを伝えます。手書きのスケッチや設置場所の写真があるとスムーズです。
2. 提案・概算見積もり ヒアリング内容をもとに、素材選定・加工方法の提案と見積書、設計図面(ポンチ絵・3Dデータなど)が提示されます。
3. 試作(サンプル製作・検証) 必要に応じて実物サンプルを製作し、強度、透明感、展示物の収まり具合、使い勝手を検証・改善します。
4. 正式発注・量産加工 仕様確定後、本製作を開始。レーザーカット、曲げ加工、接着・重合、印刷、磨き仕上げなどを一貫して行います。
5. 検品・梱包・納品 傷や接着面の気泡・ズレがないかを厳格に検品し、破損防止対策を施した梱包で指定場所に納品されます。

発注前に確認しておきたいポイント

トラブルを防ぎ、長く使える什器を作るために、発注前に確認しておきたいポイントを紹介します。

用途に合わせたアクリルの「厚み」と「耐荷重」の選定

什器の上に重量のあるパンフレット束や電子端末、展示品を載せる場合、アクリルの板厚が足りないと時間経過とともにたわみ(歪み)やクラック(ひび割れ)が発生します。用途に応じた安全率を見込み、適切な板厚(例:小物は3mm〜、荷重がかかる棚板は5mm〜8mm以上など)を製作会社と相談して決定しましょう。

加工技術の選択(曲げ加工・シルク印刷・レーザーカットなど)

アクリルの加工方法によって、製品の耐久性や見栄えは大きく変化します。構造面では、パーツ同士を貼り合わせる「接着加工」は接合箇所に線が残りやすく強度も接着面に左右されるのに対し、1枚の板を熱で成形する「曲げ加工」は接着面を省くことで構造的な強度が高まり、継ぎ目のないシームレスな外観に仕上がります。
印刷手法では、専用の版を作成してインクを塗布する「シルクスクリーン印刷」は、初期の版代がかかるものの塗膜が厚く耐候性に優れ、量産するほど1点あたりのコストを抑えられます。一方、版を作らずデジタルデータを直接吹き付けてUV光で硬化させる「UVインクジェット印刷」は、版代が不要で1点からの小ロット製作に対応しやすく、細かなグラデーションや多色表現にも適しています。
断面の仕上げについては、レーザーカットのままでも光沢は出ますが、手作業で表面を微細に均す「ガス磨き」や「バフ研磨」を施すことで、光の乱反射が抑えられ、ガラスのような透明度を得られます。

製作会社の「実績・得意分野」と「試作(サンプル)対応の有無」

アクリル什器の製作会社には、小物のノベルティが得意な業者から、大型ディスプレイや店舗什器の設計・施工を一貫して手掛ける専門会社まで様々です。量産前に試作(モックアップ)を作成し、実機検証に対応してくれる柔軟性があるかを確認してください。

アフターサポート・メンテナンス体制

アクリルは比較的丈夫な素材ですが、店舗で使用しているうちに表面に傷がついたり、接着部分が劣化したりする可能性があります。納品後のメンテナンス方法のレクチャーや、万が一の破損時の補修・再製作に迅速に対応してもらえるかを確認しておくと安心です。

実績・製作事例の確認

製作会社の技術力や提案力を測るには、過去の製作事例を確認することが有効です。自社が希望する仕様や異素材を組み合わせた実績をチェックすることで、その会社の加工ノウハウや仕上がりの品質を判断できます。また、公共施設や大型商業施設、美術館などでの採用実績が豊富な製作会社であれば、耐久性や法規、ユニバーサルデザインへの配慮など、専門的な知見に基づいた提案が期待できます。
さらに、気になる事例をもとに製作期間や費用の目安を確認しておけば、具体的な仕様に即した相談ができ、発注後のイメージのズレを防ぐことにもつながります。

まとめ

オリジナルアクリル什器は、自由なサイズ設計や異素材との組み合わせにより、既製品では作れない理想の展示空間を実現できる点が大きな魅力です。ただし、満足のいく仕上がりを実現するには、仕様による費用変動を抑えつつ、事前の打ち合わせやサンプル確認で細部まで要望をすり合わせることが欠かせません。実績やサポート体制の整った信頼できる製作会社を選び、本記事で紹介した費用の考え方や納品までの流れを参考にしながら、納得のいく什器製作を進めていきましょう。
 
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